雪
どうか
どうか これ以上…
「…あなた達はこれさえも奪おうというのですか!?」
心の中で生きている
そう言いきれる 強い人もいるだろう
けれど それだけでは頼りなくて
確かなつながりを 手にしていたくて
「お前の骸にすがって泣くことも叶わず……っ」
名誉の死だと誇ればいいのか?
国を守り この世を救ったと
けれど 見知らぬ土地にその身をうずめて
どこにも当てられぬ 痛みに埋もれて
「何故死んだ」など愚問はしない
「戻ってこい」と祈らぬ日はない
あれから夢に現れる
全てを覆い尽くした雪原と
動くことを忘れた自分
もう……僕は
「 」
…あ
あぁ
やはり 私は情けない
「立派な兄」にはほど遠い
また お前に世話を掛けてしまった
'04/04/12
頑張れ兄さん、な感じで。
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