あの時  初めてお前の瞳を見て

お前も  これが初めてではないと知った













悲しみと  後悔と    自分自身への苛立ちと

何度味わえば  繰り返さないのかと

七星となった今でも思う




何故力がないのだろうと

幼かった己がやるせなく

何の為の力かと

救えなかった己が悔しくて




そして  俺は彼らと出会う

使命  けれどそれ以上に

今度こそ大切な人達を       守りたかった




結局  俺はまた救えなかった

日の光を浴び  輝く雪原

横たわる彼の姿を見て  俺は

また  間に合わなかったのだと知った

俺は  また……




「〜皆で、送ってやらねば。」




その時の彼の横顔を忘れない

悲しみと  後悔と    自分自身への苛立ちと

そして  微笑み息絶えた彼への

ほんの微かな  安堵の思いを




彼が望むのは  此処で悲しみに耽ることじゃない




父さん

俺が母を亡くした後

貴方はずっと最期まで  俺を支え続けてくれた

誰かの力となれるようにと  医術・薬術を教えてくれた




俺が  彼らを支えなければ

彼らが安心して戦えるように

傷付いた仲間を  人々を助けなければ

俺は「癒」の七星士  そして医者だから




だから




俺も  笑顔で逝ける

お前にはまた同じ顔をさせてしまうが

最期まで

自分の力を  誰かのために使えたから

満足しているから

少しはお前の慰めになるといいが




そして  力を封じられた今

ありがとう少華

俺に力を貸してくれて








'05/04/8
一日遅れの誕生日祝い……て、最後死にネタでごめん軫宿。
実は朱雀七星で二番目に好きなのに。


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